わたしの物語 〜プロローグ〜

はじめまして。「1万字で綴るあなたの物語」をご覧いただき、ありがとうございます。

初回のブログでは、なぜこのサービスをはじめることに至ったのか。その理由をお伝えしたいと思います。言うなれば「わたしの物語〜プロローグ〜」です。

この記事を執筆している2021年10月14日時点で、僕は48歳10カ月。50歳を迎えるまで残り1年2カ月を切りました。ビックリです。正直なところ、自分が50歳になるという実感がまるでありません。もちろん48年間、それなりの人生経験を積んできました。勉強して、仕事して、結婚して、子育てをして、地域コミュニティへの貢献活動も少しばかりしました。でも、50歳になるという現実が目の前に迫ってくると、自分が思っていた50歳って「こんなだったっけ?」とふと思ってしまうのです。

僕は1972年生まれ。昭和47年組、団塊ジュニア世代です。この年齢って人口ピラミッドでいうと上から2番目に人数が多いんです。ざっくりいうと2020年に生まれてきた子の倍ぐらい。人数が多いということは成長の各プロセスで熾烈な個人競争にさらされてきたということです。視点を変えれば、同じ経験や文化を共有してきた仲間が多いとも言えます。

この世代の共通項としてもうひとつ。バブル後に社会に出てきた世代であることもあげられます。ジュリアナ東京のお立ち台の風景は、テレビの中の別世界として眺めていました。見聞きしているけど、リアルじゃない。世の中なんてあてにならない。すぐに移り変わっていくもの。社会をどこか突き放して考える傾向があります。僕だけかもしれないですが。

同年齢の有名人は木村拓哉、中居正広、常盤貴子、マツコ・デラックス、堀江貴文など。芸人だとロンブー、よいこ、バナナマン、藤井隆など。サッカー選手でいうとジダン、フィーゴ、ロベカル、名波。他にもいろいろ。若くから活躍している同世代、すごくたくさんいます。ちなみに僕と同じ日に生まれたのはジュード・ロウです。

話がずれてしまいましたが…昭和47年生まれ組の中には、学校でも仕事でも競争にさらされ、各界で活躍する同世代に刺激され、でも「自分もいつか何者かになれるのでは」そんな妄想を捨てられずに生きてきた人も多いのではと思います。

男子目線でいうと、黄金期の「週刊少年ジャンプ」とともに小中学生時代を過ごし、ファミコンからはじまるテレビゲームの黎明期を体感し、バンドブームに影響されてギターを持って音楽をはじめた。そんな世代です。何かを生み出すということ、何かしらの表現者になりたいという欲求を抱えた人が多い世代のように思います。もちろんまったく関係ない場所にいた人もいると思う。でもそもそもの母数がどの世代より多いですからね。

自分も何かが残せるはずという思い。いつかは「何者かになれるのでは症候群」は麻薬です。心に巣くってなかなか消えることがありません。そして気づけばもうすぐ50歳。残り1年2カ月となったある日、不意に気がついてしまいました。いや、きっと現実を見ないようにしていたのですね。

僕は映画をつくることをずっと夢にしてきました。高校を出たら映画の専門学校に進学しようと思っていた。でも、映画の学校は学費が高いんです。誰もが自由に進学先を選べるわけじゃありません。自分で学費を稼ごうと思い働き始めました。でも、お金が貯まれば好きな映画を観に行ってしまう。今みたいにサブスクでどんな映画も見放題のサービスなんてない時代です。そもそも表現された物が好きなので本も読む、音楽も聴く、お芝居も観に行く、美術館にも足を運ぶ。お金がかかることばかり。そのうちに海外を放浪したい欲求がわいてきて、貯めていたお金は旅費に投じることになります。

帰国して、また働いて、お金が貯まったら海外へ。その繰り返しです。こうした経験はいつか自分が映画づくりに関わることになったとき活かせるはず、そう漠然と期待していました。でも甘くないですね。自分にもできると思いながら、無為にときを過ごしてしまった。時間は矢のように過ぎ去っていきます。夢をかなえる努力をまるでしてこなかった自分をハンマーで殴ってやりたい気持ちです。

そんな自分ですが、仕事には真面目に取り組んできました。そして次第に好きだなと思えることが見えてきた。僕が好きなこと。そのひとつは誰かの「物語を聞く」ことです。ディレクター、ライターとして多くの取材を経験するなかで、人の数だけ仕事があり、人の数だけ人生があることを実感しました。誰かに話を聞くことは面白い。それは、僕が映画を好きな理由とたぶんつながっています。結局のところ、僕は「人って何なのか」が知りたいんだと思います。青いですね。

好きなこと。もうひとつは「物語を書く」ことです。といっても僕には空想の物語を創作する才能がありません。心を打つ物語をたくさん摂取し続けて、もうじき50歳になる年齢となり、さすがに自覚しました。自分には物語をつくる力はない。でも誰かに聞いた物語を、文章にする力は多少あるかもしれない。そのスキルは磨いてきました。誰かの物語を、それが特定の誰かに向けたものであっても、人に伝えるための文章にまとめる作業は楽しいのです。人の役に立てる実感、喜んでもらえる実感もあります。

そうか、これが自分のやりたいことなんだなと。「物語を聞く」こと。そして聞いた「物語を書く」こと。これまでも仕事としてやってきたことですが、そこにはブランディングのため、採用のため、といった目的がありました。それもそれとしてよいのですが、それだけでなく、自分の裡にある物語を何らかの形で表現したい。そんなことを思っている個人に向けたサービスが提供できないかなと思いました。もちろんプロの仕事として成立する形で。

50歳はあくまで通過点ですが、そこからの50代をどうやって生きていくのか。どんな仕事をしていたら自分に満足できるだろうか。それを考えたとき、ひとつのやりかたとして思いついたことがこれ。「1万字で綴るあなたの物語」をはじめる理由です。

僕の小さな物語は、たぶんほとんどの人には興味がないこと。でもこれまでの人生で何らかの関わりを持った人には、少しは興味を持ってもらえるかもしれません。映画のように多くの人に届けることを目的としたものじゃない。でも、それでいいんです。届けたい人に届けるための個人的な物語を紡いでいく。同じように考えている人のお手伝いができたらと思っています。この世界は広いのだから、きっと共感してくれる人がいるはずですよね。

そんなわけで「1万字で綴るあなたの物語」を、どうぞよろしくお願いいたします。興味を持っていただけそうな方がいましたら、広めていただけますと嬉しいです。何かございましたら、こちらより気軽にお問い合わせください。

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